新人スタッフ斉田新人スタッフ斉田

ポスターのサイズは、当然のことながら貼りつける場所や用途によって、よく使われる大きさが異なります。
そのなかで、「A2」「B2」は屋内のポスターによく選択される大きさで、弊社でも注文が多いサイズです。


ネット印刷でポスターとして取り扱いのある大きさは、「A0、A1、A2、A3、B0、B1、B2、B3」です。

A判

  • A0:841×1,189
  • A1:594×841
  • A2:420×594
  • A3:297×420

B判

  • B0:1,030×1,456
  • B1:728×1,030
  • B2:515×728
  • B3:364×515

(すべて単位はmm)

それぞれのサイズを、160cmの女性と比べた際の大きさは、以下の図のようになります。
※成人女性の平均身長は158cm。

「B0」「A0」「B1」「A1」は、サイズが大きいことから、ダイナミックなデザインを取り入れることができるため、遠目でも目立ちやすくなります。

そのため、約2〜3mほど離れた場所から見られるポスターは、長辺が80cmを超える大きさのA1以上のサイズが使われており、比較的近い1m程度の距離で見られるポスターは、A1よりも小さいサイズです。
しかし、大きいポスターは「貼るためのスペース」を踏まえて作成しなければなりません。

そこで今回は、「貼りつける場所と用途別、一般的なポスターサイズ」をご紹介していきます。
「あの場所に貼られているサイズってどの大きさ?」や「○○で使うポスターを作成したい」など、印刷物のサイズに悩む方、必見です!

各サイズの大きさ

ポスターサイズを紹介する前に、そもそもの用紙サイズについてご説明します。

「A判」「B判」と呼ばれるサイズ規格は、アルファベットのあとに続く数字が小さいほど、用紙サイズが大きくなるように決められています。
A判・B判で比べると同じ数字の場合B判が大きく、「A1=A2の2倍」のように、同じ判のサイズは比例しあう関係です。

では続いて、ポスター印刷に使われる各サイズのイメージと、身長160cmのスタッフと比較した画像をご紹介します。

A0:841×1,189mm

A0は新聞を広げ、長辺同士を合わせて2枚繋げた程度の大きさになります。
このサイズは頭からひざ辺りまで隠れる大きさです。
また、このサイズはA全判の2倍サイズであることから、A倍と呼ばれることもあります。

A1:594×841mm

A1は、新聞を広げた程のサイズになります。
上半身が隠れる大きさです。
A判を印刷する原紙サイズとほぼ同じであるため、A全と呼ばれることもあります。

A2:420×594mm

閉じた状態の新聞サイズはほぼA2です。
これは、頭からウエストの少し上のあたりまで隠れるサイズになります。

A3:297×420mm

会社や学校で配布される、パソコンのプリンターで一般的に使われるコピー用紙の長辺を合わせて2枚繋げた大きさです。

B0:1,030×1,456mm

B0はかなり大きいサイズであり、駅の通路に貼られているポスターなどに使われています。
小柄な人であれば全身がすっぽりと隠れてしまう程の大きさで、身長が160cmほどの方でも、頭からくるぶしほどまであるサイズです。
また、B判の原紙サイズの2倍の大きさであることから、B倍と呼ばれることがあります。

B1:728×1,030mm

長辺が約1mあるため、頭からひざあたりまで隠れてしまうサイズです。
B0と同じく、駅の通路などに使われています。
B全判と同等の大きさであることから、B全と言われることもあります。

B2:515×728mm

B1の半分の大きさで、頭から腰のあたりまで隠れるサイズです。

B3:364×515mm

電車の中吊り広告や扉の横にある広告に使われている大きさがB3になります。
頭からみぞおちが隠れるほどのサイズです。

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ちなみに、A判・B判のサイズはどちらも「白銀比」と呼ばれる「デザインにおいて美しいとされる比率」で決められています。
この比率は、【1:√2=短辺:長辺】であり、長辺を半分のサイズにして新たにできた長方形の比率も変わらないことから、美しいと言われています。

A判・B判それぞれの規格は、以下のように決められました。

A判:【面積が1㎡の長方形】=【A0】としたもの。現在では国際規格となっていて、会社の書類、学校のプリントなどのほとんどはA4で作られています。
B判:もともと美濃和紙で使われていた【面積が1.5㎡の長方形】=【B0】をサイズ規格としたもの。日本独自のサイズ規格で、大学ノートを閉じたサイズはB5です。

身近なポスターサイズ

目安のサイズがわかると、「貼ることができる最大のサイズ」がイメージしやすくなりますね。
では、貼られている場所や用途にわけて、よく使われているサイズをご紹介します。

駅に貼られているポスター

改札口や掲示板、柱、通路など、駅はさまざまな位置でポスターが貼られています。
ほとんどの鉄道会社で使われているポスターのサイズは、「B0、B1、B2」の3種類のサイズが基準の大きさです。

そのため、駅の通路などに貼られている超巨大なポスターも、実はB0・B1の何倍というようにサイズが設定されています。

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ちなみにこの巨大なポスターを作る際、何枚かに分けて印刷されるのですが、通常の印刷物を作成する場合よりも塗り足しを多く設けて重なる部分を増やし、写真などがちゃんと繋がるように断裁して仕上げます。

コンビニやショッピングモールなどの商業施設

ポスターがよく使われている場所のひとつ、コンビニやショッピングモールで、レジ周りや掲示板、窓ガラスなどに貼られているポスターの大きさは、たいていの場合A2・B2が使われています。
つまり、コンビニにイベントのポスターなどをお願いして掲示してもらう場合、A2・B2よりも小さいとあまり目立たない可能性があるということですね。

また、イベント時などに店頭で使う、フレームに入れられたポスターは、少し離れた距離からでも見えるA1・B1で作ることがオススメです。

映画館

映画館の壁や通路などにたくさん貼られている劇場用ポスター。
あの大きなポスターはB1、小さいものでもA1で作られています。

映画館でグッズとして販売されているポスターは劇場に貼られているものより小さいB2になります。
しかし、雑貨屋さんなどで売られている海外の映画ポスターは、また違うサイズ規格で作られているのでご注意ください。

CDショップ、ライブハウス

CDショップやライブハウスといえば、アーティストのライブスケジュールポスターや販促用のポスターがたくさん貼られていますね。
このアーティストのポスターは、大きいお店や会場でB1、キャパシティ1000人以下の小型のライブハウスでは、B2が一般的な大きさとなります。

ちなみに、タワーレコードで1996年から作り続けられている「NO MUSIC NO LIFEポスター」は、店頭に飾られているものはB1です。

アーティストのライブでグッズやCD購入特典のポスター

2014年の2月頃まで某アイドル事務所で販売されているポスターは、K1(615×915mm)という、海外規格の大きさで作られていました。
しかし最近では、某アイドル事務所を含むアイドル・アーティストグッズとして売られているポスターはB2がよく売られているサイズです。
CDやDVDの購入特典などの「特典」で付いているタイプは、少し小さめのA2やB3も使われています。

選挙ポスター

選挙の時期に貼られるポスターのサイズはほぼA3サイズの「420×300mm」になります。
なぜ「ほぼ」なのか。それは、選挙ポスターはA3で作成すると、法律で決められたサイズよりも「縦3mm」小さくなるためです。

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そんな選挙用ポスターですが、法律には形に関する規則はないため、「ハート型」や「丸型」などのポスターも作成できます。
ただ、印刷代が高くなってしまうため、作られる方はいないみたいです・・・(^^;

まとめ

いかがでしたか?

貼る場所・用途によって適切な大きさは異なるので、ポスターを作成する予定の方はぜひご参考にお使いくださいね。

また、サイズについてご紹介していきましたが、ポスターはサイズだけでなく、貼りつけるまでにぼろぼろにならないよう、しっかりと厚みのある用紙で製作することも重要です。
そのため、作る際は110kgや135kgの紙厚でご注文ください。
キングプリンターズではポスター印刷で取り扱いのある用紙はすべてそれ以上の厚みの用紙となるので、安心ですよ♪

この記事がポスター制作を検討している方の参考になれば幸いです。

【編集/補足 2018年1月25日】一部文章を削除しました。

A判に関する説明内容の一部を削除しました。

・削除文章
該当箇所:『各サイズの大きさ』章の最下部「A判・B判に関する説明文章」

A判:【ドイツの物理学者オズワルドに提案されたサイズ規格で、】
※赤字部分を削除しました。

・理由
外部サイトにて読者の方よりご質問をいただき、再調査しました。その結果、「オズワルド氏」に関する内容の出典元は信憑性が低く、事実ではない可能性が高いと判断したため。

この物理学者の存在は確認できず、紙の寸法を考案したと言われている、物理化学者のヴィルヘルム・オストヴァルト氏(もしくはオストワルト氏やオストワルド氏とも呼ばれる)の情報を誤って掲載致しました。(引用元:wikipedia)ただ、こちらの引用元もwikipediaであることから、該当箇所に関しては削除いたしました。

誤っている可能性が高い情報を掲載したことについて、深くお詫び申し上げます。
今後につきましては編集チーム一同、チェック項目と編集体制を再度見直し、再発防止に努めます。

編集責任者:赤松 翔